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子供カウンセリング現場から2-カウンセリング実際の流れ

2004年7月8日(木) Vol.11

この日は前回の続きの講義で、前回の「長所を書く」を行ったかどうかというお話から始まった。

何人かに感想を求めた後、次のようなお話となった。

身近な人ほどマイナス面ばかり見ている。親しき仲にも礼儀あり。

子供に対しても礼儀正しくすることで、相手(子供)も礼儀正しくなる。

本日の本題に入り実際のカウンセリングでは、クライエントを出迎える第一段階として、まず、あいさつやその人の素敵だなと思う所を誉めてみる。

あいさつは、ようこそいらっしゃいました。つらい中、よく私の所へ来てくださいましたねという歓迎の意味。

素敵な所を誉めてみるというのは、自分の思ったことをありのままに伝える意味と相手を受け入れるという意味。

ここでの態度は、心に思っていないことを言ってしまうと、ソワソワした様子など態度に出る。

心で思っていることが態度に出るというお話で、不振に思っているときは横目で見る。
恋愛しているときは相手を上から下まで縦に見るなど、大変面白い例だと思った。

そうやって相手を受容した後、傾聴、共感と進む。これらの実例も次のように挙げられた。

ひきこもりの子を持つ母が、部屋の前に毎日食事を運んでいるとする。

その時、普通なら何故そんなことをするのか、甘やかして運ぶようなことはしなければ良いのに…などと思ってしまうが、この母の運ばざる得ない、切ない、やりきれない思いを汲んでやることがカウンセラーの仕事。

それには、甘やかしていると思ってしまう、通常の自分の価値観に気がついていることが必要で、
そして、母の運ばざる得ない気持ちをありのままに受け止め、つらさを共感する。

また、長い人生において必ず苦難に突き当たる場面で、次のようなお話があった。

「人生にはトンネルがある。突然訪れる暗闇のその最中、暗い中にも灯りがあることを見つける。
それは宝物。トンネルを抜けた時にも宝物はある。」

今が人生最悪と感じている時、人のありがたみや「大丈夫だよ」などという励ましですごい力を得ることがある。

それは、暗闇だからこそ見つけられた灯り。普通にそこにあるのが当たり前としているものが、そこにあり触れることが出来る、話す事が出来る、生きているという、存在そのものの素晴らしさを実感として受け止められるのは、トンネルを知っているからなのだろう。

そして、先生への質問で「フェミニズムをどう思われますか?」という問いには、まず外面(社会における) から入っていったフェミニズムに対して、日本は男尊女卑が根底にあることから、それは仕方のないこととしながらも、「平等を意識しすぎて、個の違いの意識が薄れている気がする。女性差が大きいので、本来の目的が変わってしまっている気がする。社会性より人の意識の問題であると思う。」という答えだった。

私もそう思う。社会的に差別され、抑圧されていたことから始まっているが、アメリカなどに見るフェミニズムは、女性が王様のようなものになってしまっていて、逆に女はバカだから、チヤホヤとておけば良いというような印象もぬぐえない。

それよりも、男らしく、女らしくという意識から抜けて、男性の得意性、女性の得意性ということを踏まえた、個の意識に変わっていくことが進むべき道なのではと思う。

先生はそれに繋げて「一人一人が違ってあたりまえ、違って素晴らしい。」ともお話した。

「家事分担はどうしていますか?」という問いには、夫の協力を得ている。自分が食事を作ったら、後片付けは夫にやってもらう。また、子供には、子供が我慢をして協力することが社会参加に繋がっている。と話していた。

先生には、どちらも完璧になどという気負いはないようだ。

しかし“協力を得ている” “後片付けはやっ てもらう”という言葉からは、やはり、女が外に出るということが自然な形で受け入れられない事実を表していると感じた。

夫の協力を得る手段を挙げながら、一つ興味深いお話を聞いた。

「男性は女性と造りが違う、男性に否定的なことを言ってやらせようとしても、男性は弱い生き物なので、自分にマイナスなことは、どんどん忘れるように出来ている。そこで、動機付けさせるには、気分の良いこととセットにして促す。気分の良い事とセットになったことは、記憶に残る。

おだててやらせるというのは、生理機能上でも全く理にかなっていることだったのかと目からウロコだ。

次に、実際のカウンセリングの流れの説明になった。 まず、歓迎する。

先の話でもあったが「ようこそいらしてくださいましたね。」などと話し、その日の服装について触れてみたり、話させるためのテクニックとして、情報を得るための話題作りをする。

傾聴の段階、ストーリー、今までの経過をうなづき、あいづちを交えながら聴く。

クライエントが話しているときには、質問はしない。

また、共感しようとして「わかります」とは言わない。クライエントのつらい気持ちを想像はできても、同じつらさが解かるはずがないから。

マイナスの言葉は言わない。

投げかけるとき「他にありますか?」また、プロフィールを聞くのに「どんなお子さんですか?」事実確認には「昨日はどんな風でしたか?」などと使い、その時の場面で具体的に聞いていく。

事実確認後は、子供の良いところなどを伝えて行く。

子供の変化は内面でなく、行動面の表面上だけであることを伝える。親の苦労をわかってあげる。後悔の念など、過去の出来事においては、その時のベストを尽くしているのだと認めてあげる。

解決に向けてのアクション。

次に願望を確認する。「どうなったら良いですか?」このとき、「(あなたは)何ができますか?」とは聞かない。

もう思いついた手は尽くして、できないからカウンセリングに来ているのだから。

「どうなったら良いか、どうしたいか?」また「子供(相手)は、どうして欲しいと思っているでしょうか? 」と問いかけ、子供の気持ちになって想像してもらう。

クライエントが「〜したら良いかもしれない」と答えたら、「〜したらお子さん(相手)は、どうなると思いますか?」と
次々想像してもらう。

クライエントの「〜したら良い」という答えに「そうするにはどうすれば良いですか?」と具体化していく。

ここで例えば、クライエントが「自分が小言を言うのを我慢すれば良い。」と答えた場合、次には母親の我慢する葛藤を考え、母親側の心情のケアに入る。

そして母親自身に「どのようなお手伝いしたら良いですか?」と話し、母親が小言を言わないで済む心情になるための変化を促す。

また、身体的な仕組みからくるものなども教えてあげ、不安を取り去る手助けをする。

自分の変化を促すため、自分、相手の長所を書いていくカウンセリングシートなどを取り入れる。

全体の流れの説明後、カウンセリングシートを用いるねらいの説明があった。

人間には、思考、行為、生理機能、感情の4つがあり、それぞれ影響しあいながら成り立っている。

ここに着目し、カウンセリングシートを書くことで、感情、思考、生理機能の働きに影響を与えることを目的にする。

具代的には、長所を書く行為は、良いところを探す思考、良いところに気づいたプラス感情、良い気持ちでストレスから開放された生理機能、などという形になる。

また、不登校児の80%が男子で、小学校5年あたりから始まることがあることから、男性の心理についてのお話があった。

男児は小学校5年生頃から、身体的にも変化が始まる。

男性の本能的な部分で、性的な部分での変化にとまどい、罪悪感を感じたりする。

戦うとか守るとかいう本能が影響してくる。

また、これによって戦わずに逃げたりするとその罪悪感にさいなまれたりする。

母親には相談できず、父子の関わりが薄いため、相談する場所がなく独りで抱え込むことに。

ホルモンの問題による、心と体の仕組みを理解しておくことは重要であることを示唆。

2回に渡る先生の授業は、具体的で実り多いものだった。

また、今までの学びを具体的に理解でき、新たにポジティブシンキングによる自分変革とアプローチを学ぶことができた。

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